■■ 毎日の食事をどう作ればいいのか? |
≫食事療法の必須アイテム食品交換表
ネフローゼの治療は主にステロイドの投薬治療ですが、
それと同じぐらいに重要なのが毎日の食事療法です
*食事制限の話は前頁≫食事療法についてで紹介しています
医師に指示された[塩分・タンパク量・カロリー・水分]で1日の食事を摂る事になりますが、
その食事を作る際に腎臓病用の【食品交換表】という本が大変役立ちますので紹介します。
この本は、慣れてしまえば使う事は減っていくと思いますが
最初のうちは、1冊手元に持っておくことを強くお勧めします。
なぜかというと
どの食材にどれだけタンパク質が含まれているか?を一々調べる手間が省けるだけでなく
栄養のバランスを考えた献立作りに非常に役立つからです。 |
■■食品交換表の具体的な内容と使い方 |
食品交換表の使い方は先ず医師から
『1日の摂取タンパク質を○○グラムに抑えてください』
『塩分は○○グラム以内に抑えるように』
『そしてカロリーはこれだけ摂るようにしてください』
という指示(指導)を受ける事から始まります。
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食品交換表を使った献立作りの流れ
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1:医師からの指示を受ける (1日の摂取たんぱく、塩分、カロリー等の指導) |
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2:指示されたたんぱく質が何単位になるのかを計算 |
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3:求めた単位を食品交換表の表1~4の中から何単位ずつ摂って行くかを決める |
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4:選んだ食材のエネルギー(カロリー)を計算 |
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5:医師から指示されたエネルギーよりも下回った場合
表5〜6の食品や治療用特殊食品で補う
順に説明していきます。
決して難しくないので身構えないでください(^^) |
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1:医師からの指示(1日の摂取たんぱく、塩分、カロリー等の指導)を受ける
例えば
『1日のたんぱく質は60gで、塩分は6g以内、カロリーは2000Kcalにしてください』等と
医師から指示されますので覚えておきましょう
2:指示されたたんぱく質が何単位になるかを計算
一瞬、計算と目にすると難しそうに感じますが、単位の出し方自体は超簡単です
1単位とはたんぱく質3グラムの事を意味します
『60グラムのタンパク』と指示された場合は 60グラム÷3(1単位)と計算し
単位は20単位となります
これだけです
3:求めた単位を食品交換表の表1~4の中から何単位ずつ摂って行くかを決める
例えば
『1単位分のご飯は120g(小茶わん1杯)』
『鶏卵は1個食べると2単位摂る事になる』
というように
日本国内で手に入るであろう全ての食材(主食からデザート、調味料やアルコール、その他全ての食品)は
食品交換表において、それぞれの表に分類され配属されています
全ての食材に書かれている数字を使って計算しながら食材を選んでいきます
(表1から表4)
たんぱく質を含む食品(ここから献立に使う食材を選びます)
表1(おもに主食になるもの):ご飯、パン、麺/150Kcal
表2(副食・デザートとなるもの):果実、種実、いも/150Kcal
表3(副食・付け合せとなるもの):野菜/50Kcal
表4(副食のメインとなるもの):魚介、肉、卵、豆、乳とその製/30kcal
*たんぱく質を含む食品/1単位あたりの平均エネルギー
表1~表4までの、食材の選び方ですが基本的には
1:バランス良く選ぶ
2:食事が並んだ時に、出来るだけ多くの色が食卓にあるのが理想
3:卵や牛乳をできるだけ1単位以上摂るのが望ましい
単位を配分する目安としては
表1からは4.5~6単位
表2からは0.5~5単位
表3からは0.5~1.5単位
表4からは10~13単位
*たんぱく質60gの指示の場合
と、それぞれ食材を選ぶと栄養のバランスが良いです
また、主食(表1)に治療用特殊食品を使うと、わずかな単位で十分な食品分量がとれるので
主食に使う分の単位を表4で使うことが出来ます
4:選んだ食材のエネルギーを計算
例えば、たんぱく質指示量が60g、エネルギー指示量2000Kcalとします
60g÷3(1単位)=20単位
単位を配分
表1 5単位
表2 2単位
表3 1単位
表4 12単位
と配分したとします
表1 5単位×150Kcal=750Kcal
表2 2単位×150Kcal=300Kcal
表3 1単位×50Kcal=50Kcal
表4 12単位×30Kcal=360Kcal
合計のエネルギー=1460Kcal
指示量は2000Kcalです
不足分の540Kcalを表5、表6で補います。
全ての食材のカロリーを合計し、医師から指示されたエネルギー量に近ければ合格です!
5:医師から指示されたエネルギーよりも下回った場合表5〜6の食品や治療用特殊食品で補う
(表5、表6)
たんぱく質を含まないでエネルギー源となる食品
足りないエネルギーはここから選んで使います
たんぱく質を含まないでエネルギー源となる食品
表5:砂糖、甘味料、ジャム、ジュース、でんぷん
表6:油脂
腎臓病食の基本は低たんぱくなので、どうしても肉が少なめで野菜が多めになります
経験上、栄養のバランスは取れているけどエネルギーが足りないというケースが度々おこります
そういう時に表5と表6の他に治療用特殊食品という食品を使ったり、ゼリー等のタンパクがゼロのオヤツで補います
例えば
朝食のメニューのトーストと目玉焼きを
油と砂糖を使ったフレンチトーストに変更する事で
油と砂糖のエネルギーを追加するというような方法です。
*食品交換表には、他にも別表1~5があります
別表1:きのこ、海藻、こんにゃく
別表2:嗜好飲料
別表3:菓子
別表4:調味料
別表5:調理加工食品
*腎臓病の為の治療用特殊食品という便利な食品もあります
:エネルギー調整用食品
:たんぱく質調整用食品
:食塩調整用食品
≫管理人が実際に食べて高評価だったお薦めの食品
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食品交換表を活用しながら食事をきちんとコントロールする事はとても重要な治療です。
*本当は食品交換表の内容全てをご紹介したいのですが、
著作権等を無視してネットで公開したらどんな目にあうか・・・(笑)
食品交換表を使って美味しく楽しく食事を摂りましょう! |
次の頁では⇒調味料の使い方と塩分含有量について説明しています。 |
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■■食事療法についての書籍紹介 |
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ご本人&身の回りの方々が直面する毎日の食事をどう楽しく摂り続けるか? |
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食事療法が始まった序盤では食べ物に含まれるタンパク量や調味料の塩分に戸惑う場面が多々あります。1年365日朝昼晩の毎日の食事がストレスにならな...(続きを読む)
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≫【塩分 たんぱく 低塩 減塩 無塩 腎臓病の食事】といったキーワードで検索すると色々と見つかりやすいです |
*一部に家族会議にて却下された商品に対する未練で掲載されている商品があります(笑)
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